2018-01-06 20:55:54
テーマ:例会記録

その日、ストテリTMCの例会会場は異様な雰囲気に満ちていた。
立ち込める香ばしい匂い、エプロン姿のメンバー達、机の上に鎮座する食器の数々・・・

そう、ストテリTMCの今後一年の命運を占う試金石、新春恒例「鍋例会」が今年も開催されたのだ。
スピーチも料理も本気でやるのがストテリ流。言わば料理もストーリーである。

今回作る鍋は3種類。
キムチ鍋、塩ちゃんこ鍋、そしてイタリアン鍋の3トップだ。
この超攻撃的な布陣を見るだけで、ストテリTMCがこの鍋例会に懸ける意気込みをお分りいただけるであろう。

思い起こせば、戦いは昨年末から始まっていた。
イタリアン鍋においてエース級の働きを期待される重要食材「パンチェッタ」が、今回の首謀者であり自他共に認める鍋奉行でもあるキャシー最高司令官の手によって、じっくりと時間をかけて熟成されていく。
絶妙な調味加減、計算し尽くされた温度管理・・・抜かりない。

そして待ちに待った当日。
まずは先陣を切って食材調達チームがスーパーマーケット「オオゼキ」高田馬場店に集結する。
たかが買い出しと侮るなかれ。食材を買い間違えると全く別の料理になってしまうと言っても過言ではない。一歩間違えれば地獄だ。
そんなプレッシャーの中、食材ハンターと化したメンバーは鋭い眼差しと繊細かつ機敏な手捌きで一つ一つ確実に課題をクリアしていく。そしてなんとノーミスで買い出しを成功させるという偉業を達成した。しかも当初の予算を下回るというオマケ付きだ。

例会開始1時間前になると、各分野のスペシャリスト達が続々と会場に集結して作業を開始する。その様子はさながらオーシャンズ11のようだ。
料理はチームプレイ。個の力が求められるのはもちろんのこと、最終的に勝敗を左右するのはチームとしての総合力である。
食材を洗う、切る、混ぜる・・・
常人では近寄ることすら許されない危険な作業を阿吽の呼吸でこなしていく。その熟練された匠の技は何度見ても惚れ惚れする。

いよいよゲームは最終局面へ。
各チーム共に鍋で煮込み始めようとしたその時、事件は起きた。
塩ちゃんこチームの鍋のサイズが予想以上に小さく、食材が鍋に入りきらないというのだ。なんという悪夢。
ついにここでジ・エンドか!誰もが死を予感したその時・・・
手頃な大きさの鍋をもう一つ追加するという発想の転換により難を逃れることができた。まさかその手があったとは。

各チームが調理を終えたところで、例会を開始する。
しかしどうしても鍋のことが気になって集中できない。恋する乙女の気分だ。
会長挨拶と二人の入会式をそそくさと済ませ、例会開始早々15分で鍋休憩をとることに!
高ぶる気持ちを鎮めながら、それぞれの鍋をお椀によそっていく。
3種の鍋をコンプリートして机に並べると、瞬く間に世界で最も美しいトライアングルが形成される。これで何か願いが叶いそうだ。

抑えきれない衝動とともに試食に入ると、そこには想像を超える至福のひとときが待っていた。
まずはキムチ鍋。熟成されたキムチの存在感もさることながら、豚肉に加えてニラ・ゴボウ・ナスといった彩り豊かな野菜達が絶妙なバランスで個性を主張し合っている。まるで味のダンスパーティだ!
次に塩ちゃんこ鍋。白菜・ネギ・豆腐といった心優しい食材達が絶妙な塩加減でお出迎え。そして奥底から現れるつみれの衝撃にもうノックアウト寸前。まるで味のグレイシー柔術だ!
最後にイタリアン鍋。魅惑のパンチェッタに加え、人参・玉ねぎ・パスタがトマトスープに絡みながら舌の上でせめぎ合ってくる。おいおい、エースはパンチェッタだけじゃなかったのかよ。まるで味のオフサイドトラップだ!

しばらくして例会を再開するも、鍋を食べる手を休める者は一人もいない。
例会の司会進行は私が務めたのだが、どういうわけか記憶がほとんど残っていない。
ただ一つ確かなのは、この日だけで私の体重が1kg増加したという事実だけだ。

ありがとうみんな。また1年後、あの場所で会おう。
ストテリメンバーと鍋の食材達に愛を込めて。



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