2017-12-03 23:23:01
テーマ:イベント

2017年12月3日、第5回神奈川地区新人戦がおこなわれました。このコンテストは春の国際スピーチコンテストにはまだ出場資格のない新人に大舞台でのスピーチを経験してもらうために始まったもので、神奈川地区では毎年12月には欠かせない一大イベントとなっています。
さてその日本語部門、各クラブから集まったフレッシュな精鋭たち、人生の悩み、子育てや仕事での困難を乗り越えた話、またユーモアたっぷりで会場をわきにわかせた話など14本のレベルの高いスピーチの中で、ストテリTMCメンバーのチップさんが見事準優勝に輝きました。チップさんはその前の秋のほら話ディビジョンコンテストでも堂々の3位と連続してのご入賞です。
えっ、ストテリTMCの活動拠点は東京では?
はい、実はストテリは上級クラブのためほとんどの会員が複数のトーストマスターズクラブに所属しています。チップさんは神奈川地区の名門日本語クラブの神奈川TMCのご所属なのです。
チップさんのスピーチは14本中ただ1つの爆笑恋愛ストーリー、美しい彼女を一途に思う気持ちは見事相手に伝わったのでしょうか?そしてその恋の果てにチップさんがつかんだものは?

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コンテスト前日まで、私は苦悩の日々を送っていた。
「私のスピーチの衝撃に聴衆は耐えられるのだろうか・・・中途半端な善意は新たな悲劇を生んでしまうのではないだろうか・・・それならいっそのこと辞退したほうが・・・」
頭をかかえ、途方に暮れる私。

そんな時、ふと上着のポケットの中に手をやると、そこには祖母の形見のペンダントが。
「チップ、男ならいつでも全力投球よ!」
祖母の口癖が頭を過ぎる・・・
そうだ、いったい何を悩んでいるんだ。男ならやるしかないだろ!
覚悟は決まった。

そしてコンテスト当日。
私のスピーチ順は14人中11番。まずは他スピーカーのお手並み拝見。
むっ、なかなかレベルが高いな。新人とはいえ、さすがは各クラブの予選を勝ち抜いてきた猛者どもだ。
焦る私は、シャツの胸ポケットに入れたペンダントを握りしめ、落ち着きを取り戻す。

ついに私の番がきた。
のしかかる重圧、高鳴る胸の鼓動、ほとばしる汗。
全てを振り切り、ボルテージ全開でいざ決戦の舞台へ・・・

そこから先は、おぼろげな記憶しか残っていない。
人は極限状態になると未知なる力を発揮するというが、あの時がまさにそれだったのだろうか。
頭で考えるより先に、数々の言葉が口を出る。言葉には魂が宿り、鬼のような迫力で聴衆を虜にする。

気づいた時には、私は表彰台の上に立っていた。徐々に聞こえてくる歓声。
意識が朦朧としたまま表彰台を降りる私の手には、表彰状と・・・あのペンダントが握りしめられていた。
心なしか、ペンダントに描かれた鳥たちも微笑んでいるようだ。

私のスピーチ人生、まだまだ1回の表。今後どんな強打者が現れるのだろうか。
それでも私は逃げずに立ち向かうであろう。全力投球でね。



2017-10-08 17:05:35
テーマ:イベント

「ふー、間違えずに浦和駅に到着。えっと何会館だったっけ?そうそう埼玉会館ね。」

10月8日、Division A Contest。この秋はTall Talesつまりほら話のスピーチコンテストです。
ストテリからは英語部門での出場者Mさん。人生初の英語スピーチそして苦手と言っていた英語インタビューもうまくいってほしい。
そして前日の例会にスピーチ練習に来てくださったAさん(日本語)、Iさん(英語)も出場という事で3人の応援です。

会場に着くとまずは入り口で我らがストテリメンバーでエリア14のディレクターのTさんがお出迎え。季節外れの暑い中、会場案内係感謝です。
豪華なウェイティングルームに入るとやはりストテリメンバーでディビジョンAディレクターのYさんはじめ、皆さん準備にお忙しそうです。運営側も晴れ舞台を支える重要なお役目です。

まずは日本語部門、Aさんは3番目のスピーチ。なかなか良いスピーチ順に出場者でもないのに私もほっと一安心。
宇宙ネタや歴史ネタなど、5つのスピ-チそれぞれにスピーカーの個性が光る素晴らしいスピーチが次々と披露されました。そしてもちろんAさんのスピーチも前日の練習でのアイディアも取り入れての堂々とした発表。1つ1つの場面が進むごとに「おお、うまくいった。次も、、、よしっ!」と見ている側も思わず力が入ります。
そしてAさん見事2位入賞。エリアでは一緒に戦ったAさんが入賞されたのは自分の事のように嬉しかったです。

さて、次はいよいよMさんとIさんの登場する英語部門。Iさんは3番手、そしてMさんはとりの5番手。あれ!Iさんの前のスピーカーとネタも登場するキャラクターもかぶってる(驚)!どうしよう大丈夫かな。心臓ドキドキでコンテスタント席に座っているIさんを目で追うとやはり驚いた表情です。「なんとか落ち着いてスピーチしてほしい!Iさん、がんばって!」まだIさんのスピーチが始まってもいないのにもう手に汗。

でも私の心配は杞憂でした。落ち着いたスピーチぶり、最後の長い間で終わるところもばっちり決まっていました。

いよいよとりのMさん登場です。英語もしっかり覚えてもちろん動きは完璧です。スピード感のある動きでセクシーなスーパーモデルと力士の役の切り替えもばっちり決まってます。たった一つ動きについていけなかったのがなんとピンマイク!最初のぶつかり稽古の場面でマイクが飛び、また次の取り組みの場面でもマイクが飛ぶ!司会者が一生懸命マイクをつけてくれたり、演技しながら自分でとりつけたり。でもスピーチは動じることなく続いていきます。さすが春の日本語スピーチ大会チャンピオンMさん。どんなことにも負けないその姿に面白いスピーチなのに涙が出そうになっちゃいました。

そしてMさんが悩みに悩んでいた英語でのインタビューセッション。名前とクラブの紹介、次の質問は?なんと「好きな力士は誰?」実はあまり相撲を見たことが無いと言っていたけど大丈夫かな、、、。おお、スピーチに出てきた「政宗山!」名回答!そしてMさんが立ち上げてつい先日公認クラブになった政宗クラブの宣伝もできましたね。後でMさんに聞いたところ、他のコンテスタントもMさんが英語が苦手と知っていてインタビュー中に助けてくれていたそうです。こういうところがコミュニケーションとリーダーシップを学ぶトーストマスターズの魅力ですね。

英語の入賞者の発表、なんとかあのピンマイクアクシデントでも時間内におさまっていてほしい。「全員時間制限内でした」司会者の言葉に本当によかったと思いました。

コンテスタントとして1つのスピーチに向かい続けるのも苦しい修行、そして運営側の準備も本当に大変です。それぞれに「もうつらい、やめたい」と思う時もあるでしょうが、やはりコンテストはトーストマスターズ最高の心躍る青春を感じるイベント、そして最高の学びの場です。

応援した3名のコンテストを初め、10名の素晴らしいスピーチ、そしてなんと直前の審査委員長交代でも快く引き受けてコンテストを成功に導いた、エリア51ディレクターのSさんはじめ運営の皆さん。皆さんお一人お一人のコンテストへの情熱をひしひしと感じた素晴らしい一日でした。
皆さん、本当に素晴らしいコンテストを「ありがとう、いや、ごっつあんです!」