「人格は運命なり」 運命(人生)は人格行動によって動き出す
2018年1月18日19時15分、戸塚地域センター。ストーリーテリングTMC第105回例会が開催された。参加者は指で数えられるほどしかいない。
「私たちは、なると決めたときからストーリーテラー」と会長は開会の挨拶で言う。「昭和元禄落語心中」を見た会長は「落語家とストーリーテラーの違い」を話した。どうやら「修行のあるなし」が違いだと言っていたようだが、修行する気概がない私には「ストーリーテラー」という響きが食後のコーヒーのようにただ心地よかった。
「なぜ、ダヴィンチコード、ミレニアムシリーズは世界中の読者を虜にさせたのか」ストーリーテラー、物語にまつわる話が始まる。「ベストセラー」についてだ。アメリカのベストセラー小説をコンピューターで分析し、ベストセラー特有の法則や共通点を模索する「ベストセラーコード」なるものを話している。プロットや構成はどれも3幕構成(設定・対立・解決)でありながら、登場人物にこそ秘密が隠されている。『何かを欲しがり、必要とし、行動をする魅力的な登場人物を世界が求めている』のだとストーリーテラーは語る。それはまさに「人格は運命なり」、行動を起こす人格が物語を動かしていくのだと・・・。
「夜空ノムコウ」は誰もが知る名曲だ。この曲をモチーフにした準備スピーチを「チップ」が語る。チップは夢や目標が持てずに、若さをもて余していた。そんな青春時代、チップはバイク仲間の藤田と夜の町をバイクで走りだす。夜空の下、藤田の一言でチップは想いを決める。社会へと走り出していく。10年後、チップは思い出す。あのバイクで走った夜空を、想いを馳せる「夜空ノムコウ」を。
「子どものために『お話』を創作してください」と言われたら、お話を作ることができるかと言えば、それは難しい。なぜなら、お話の作り方を知らないからだ。ワークショップ「初めてのお話づくり」がメグにより始まった。スクリプトドクター三宅 隆太「お父さんお母さんのためのお話づくり講座」を参考にお話づくりの基本を学び、実践する。
書き込みシートに、「どんな主人公か」「クライマックスの出来事」「主人公にとっての破るべき殻」を参加者は書き込んでいった。参加者は自ら発表をする。「美少年でカニ歩きしかできない男がフェンシングで東京オリンピック参加」「ポテトサラダが好きでカラスが苦手な青年がブラックポテサラを開発」「ツンデレ女子が極悪市長と対決」「ブスなホストが幼なじみの女の子と特訓し、No1イケメンホストと対決」「孤独を好む女の子がドッチボール通じて仲間の大切さを知る」「うっかり女子の3つの勇気の恋愛模様」といった個性あふれる楽しいお話が聴くことができた。まず、主人公の性格をきちんと設定することで物語を生み出すことができる。それはまさに、「人格は運命なり」、人格設定が物語を作り出していくと強く感じた。
休憩に入る。「絵巻」と「きなこ」と「談笑」と・・・。
チップのスピーチへ論評が始まった。入会まもないアリーの論評は物語と現在の語り手の心境についてフィードバックを行ていた。ここでも人格が行動、人生を作っていく。
自由に論評。クリアによる「自由論評」。例会準備におけるサポートについて触れる。サポートができる場合はもちろん、できない時もコミュニケーションをとることが充実な例会へと繋がる。メンバーそれぞれが行動することが例会を作り上げていくこと、クラブが動き出すこと再認識した。。
登場人物の特有の行動「行為主体性(エージェンシー)」について学び、実践する例会だったなっと思い噛みしめ会長は閉会宣言する。
おしまい